愛知医科大学の難易度や学費について
愛知医科大学
住所:〒480-1195 愛知県長久手市岩作雁又1-1
TEL:0561-62-3311
愛知医科大学に対して「平均的な医学部」という印象を持つ方もいるのではないでしょうか?しかし、実際には最新の施設や設備があり、発展する医学・医療の進歩に対応するカリキュラムを実践している大学です。そこで今回は、愛知医科大学について解説します。特徴や難易度、学費についてもお教えしますので参考にしてください。
愛知医科大学の特徴はどんなところ?
愛知医科大学とは、1971年に開校された私立大学です。愛知県長久市にキャンパスがあり、医学部の卒業生99%が医師国家試験に合格するという高い実績を誇ります。1999年には、看護学部も創設されました。そんな愛知医科大学の特徴は、実践的な教育を受けられることです。一般的な医学部では1~4年次にかけて基礎を学び、4年次の途中から臨床実習が始まります。しかし、愛知医科大学では1年次から実践的な教育が行われるのです。
1年次には看護の体験や臨床の現場見学、2年次には外来患者への受診案内や身体障害者施設での実習、3年次には老人保健施設での実習など早期から現場で学べます。実践力が養える上に、医師以外の職種を体験することでチーム医療に必要な心構えが学べるカリキュラムになっているのです。
さらに、愛知医科大学には臨床手技のトレーニングができるシミュレーションセンターや、図書館を含む総合学術情報センターなどの学習施設があり、医療を学ぶのに最適な環境が整っています。加えて、イベント用ホールや、レストランなどの施設も充実しているので楽しい学生生活が送れるでしょう。
そして愛知医科大学付属病院は、愛知県内で唯一ドクターヘリを所有する病院です。全国でも数少ない高度救命救急センターがあり、災害時の医療を担う専門家チームDMATやDPATへの人材派遣なども行っています。そのため、救急医療や災害時の医療についても学べるのです。
他にも、愛知医科大学は海外9つの大学と協定を結び、交換留学なども行っています。さまざまな留学プログラムがあるので、海外の医学部の臨床現場を体験したり、研究活動に参加したりすることも可能です。
愛知医科大学の難易度
愛知医科大学へ入学するためには、一般入試、大学入学共通テスト利用入試、学校推薦型入試、地域特別枠入試のいずれかに合格しなければなりません。愛知医科大学・医学部の偏差値は65と私立の医科大学の中では低いため、合格難易度は比較的易しいといえます。しかし、医学部以外の一般的な学部で見ると偏差値65は高いため、充分な学力がなければ合格は難しいでしょう。ちなみに、2021年度の一般入試の倍率は7.92倍です。
愛知医科大学の試験問題の出題傾向
愛知医科大学の試験問題の出題傾向を科目別に解説します。
■数学
数学は確率、数列、極限、積分法が頻出する傾向です。大問は4~5題で全範囲から出題されます。定番の問題が中心ですが、ときどき教科書の範囲を超えて知識や思考力を問われる問題が出ます。レベルとしては、やや難しいというところです。対策としては、典型問題の解き方を習得した上で、標準的な国公立大用の問題集などで練習しておきましょう。
■英語
英語は空所の補充や内容の真偽など文法や語彙力を問われる問題が多く、短めの文章の理解度を問う問題が出題されます。レベルとしては標準といえるでしょう。対策は、基本的なレベルの単語は派生語まで覚えるなど語彙力を高めておくこと、構造を意識して500語程度の英文を読んでおくことです。
■化学
化学は無機化学や天然物化学の問題が多い傾向がありますが、各分野から満遍なく出題されます。大問は3~4題ですが、穴埋め問題も多いのでやや易しいレベルといえるでしょう。対策は、出題の多い化学平衡や有機化合物の構造決定、高分子化合物の構造と性質をしっかり理解をしておくことです。また、基本的な計算問題を押さえておきましょう。
■生物
生物は大問3題で構成されており、反応、調整など医学関連分野の問題が出ることが多いです。さらに例年、論述問題が5~10問ほど出題されています。知識論述の問題が多いですが、レベルは標準です。対策としては、用語の定義や現象を正しく表現できるように練習してください。また、グラフなどを用いた描図問題もあるので、日頃から図やグラフを注意して読むことを習慣づけておきましょう。
■物理
物理は力学、波動、原子から出題される傾向があるので、レベルとしては難しいといえます。大問3題で構成されており、ときに珍しい問題が出ますが、基本的な知識や法則は変わりません。正確に理解していれば解けます。基本から標準的な問題も多いので、それらを確実に解けるように対策しておきましょう。
愛知医科大学の学費
愛知医科大学の1年次の学費は、入学費や授業料、教育実習費などを含めた総額で820万円です。入学費がかかるので1年次は少し高くなりますが、2年次以降は520万円になります。そのため、医学部6年間の総額は342万円です。
なお、私立の医学部にかかる費用の相場は2,000~4,000万円ですので、愛知医科大学の学費は平均的といえるでしょう。学費には奨学金などを利用することも可能です。
愛知医科大学には、授業料の一部(100万円)が免除される「学納金一部免除制度」や、卒業後に愛知医科大学付属病院に勤務することを条件に年額300万円が貸与られる「奨学金貸与制度」などの制度があります。学費に不安があるなら、これらの利用も検討してみましょう。
愛知医科大学の特徴は、充実した教育環境があることです。学生でも使えるシミュレーションセンターや自習室などの設備があり、整った環境で実践的な教育を受けられます。このような設備があるのは、私立大学ならではといえるでしょう。また、成績のふるわない学生や行き詰まっている学生に対しては、きちんとフォローアップしてくれます。愛知医科大学なら、質の高い教育を受けられるでしょう。