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私立の医学部は比較的簡単?偏差値は昔とどう変わった?

公開日:2022/11/15  


近年の医学部人気を背景とした志願者の増加に伴い、私立の医学部入試の難易度は昔と比べて全体的に高くなり、合格が難しくなっています。しかし、現在の日本において、医師になるためには医学部に受かるしか方法はありません。ここでは、私立の医学部の志願者数の推移や現在の入試レベル、比較的入りやすい医学部などについて説明します。

私立の医学部の志願者は減少している

医学部人気を受けて、私立大学の医学部の志願者数はここ20年で急激に増加。2014年度入試でついに10万人を突破し、その後も10万人超えが続いていました。しかし、2019年度からは10万人を切っています。志願者が減少した理由としては、医学部入試の難化、理工系学部人気の高まり、医師の厳しい労働環境などが挙げられます。

志願者の減少により競争が緩和されれば、医学部を目指す学生にとってはチャンスといえるでしょう。そうはいっても、今も志願者は定員数を大幅に上回っていて、10倍20倍が当たり前の状況であり、医学部入試はかなり狭き門となっています。世の中に必要不可欠な医療の世界に進みたいと考える傾向は、今後も続く可能性があり、志願者数が大きく減少することは考えにくいでしょう。

昔より入試のレベルが上がっている?

親世代は、いまだに「私立の医学部は偏差値が低い」と考えている人も多いのではないでしょうか。学費が安いため昔から安定した人気を誇る国公立の医学部と異なり、1980年代までは偏差値50を切る私立の医学部も存在しました。しかし、志願者の増加に伴い、私立の医学部の偏差値はここ30年で大きく上昇しています。

国公立の医学部と比較すると全体的に難易度は低いものの、多くが2010年には偏差値65を超えてきています。試験の配点や必要科目、面接、小論文の有無などの違いがあるため、単純に「私立理系上位の学部学科と偏差値が低い私立の医学部は同程度の入試難易度である」とは断定できません。

しかし、親世代と比較すると現在の私立の医学部受験はかなりハイレベルな戦いであるといえるでしょう。

比較的入りやすい医学部とは

医学部入試のレベルが全体的に上がっている現在では、最も受かりやすいといわれる医学部でさえ、合格するには多くの努力と勉強量が求められます。そうはいっても、医学部の中で比べると、比較的入りやすい医学部は存在します。

判断基準としては「偏差値」と「入試科目」が挙げられるでしょう。偏差値は入試の難易度を測るための指標で、偏差値が低い医学部ほど入りやすいということなので、偏差値に注目して志望校を選択するのは1つの方法です。

比較的難易度が低い偏差値65以下の私立の医学部としては、川崎医科大学や近畿大学、聖マリアンナ医科大学、埼玉医科大学などがあります。ただし、一般的に私立の医学部は偏差値と学費が反比例する傾向にあり、これらの医学部は高額な学費が必要とされることに注意が必要です。

医学部の入試科目は、一般的に英語・数学・理科2科目であることが多いですが、数Ⅲが不要であったり、理科が1科目だったりする大学が存在します。その分野の勉強が不要になれば負担は減り、試験対策がしやすくなり、科目ごとの得手不得手がはっきり分かれる人にとっては、科目数が少ない方が有利です。

入試科目が少ない大学としては、帝京大学や東海大学、近畿大学などが挙げられます。ただし、これらの大学に合わせて勉強する科目数を減らしてしまうと、ほかの医学部を受験できなくなってしまうため、併願校のことも考慮に入れておくことが大切です。

決めた志望校には全力で!

私立の医学部はアクセスの便利な立地にキャンパスを構えたり、最新鋭の医療設備を備えていたりと、それぞれが他大学と差別化を図っています。大学のカラーがはっきりしているため、自分が目標とする医師像に合う大学を選ぶことが大切です。現在の医学部受験は非常にハイレベルな戦いであり、私立の医学部についても今や滑り止めと呼べるような大学はないといっても過言ではありません。

自分にとって合格しやすい大学を見つけ、志望校を決めたら全力で突き進んでいくことが必要です。学習の自己管理が苦手な人や現在の偏差値が低い人は、医学部入試の動向を徹底的に分析し、それをもとに医学部受験に特化した対策をおこなってくれる医学部予備校を利用するのもおすすめです。費用は高額なことが多いですが、理想的なカリキュラムで進められるうえ、手厚いサポートも受けられるため、効率的に無理なく最後まで学習を継続することが可能です。

まとめ

ここでは、私立医学部の志願者数の推移や現在の入試レベル、比較的入りやすい医学部などについて説明しました。志願者の急増によりハイレベルな戦いとなっている医学部受験に合格するためには、年々変化する入試傾向を踏まえたうえで、自分にとって少しでも入りやすい医学部を見付けて全力で挑む必要があります。効率的に学習するために、医学部受験に特化した医学部予備校を利用することも検討してみるとよいでしょう。しっかりと目標を定めたうえで医学部受験に臨んで合格を勝ち取りましょう。

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