医学部予備校の学費はなぜ高い?その理由と費用を抑える方法を解説
医学部受験は大学受験のなかでもとくに難易度が高いため、専門の予備校に通って勉強をする受験生が多いです。医学部予備校に通うための学費は、ほかの予備校よりも高い傾向にありますが、工夫次第で予備校に通うための学費を抑えられます。本記事では、医学部予備校の学費について、詳しく解説します。
医学部予備校の学費はなぜ高い?
医学部予備校の授業料は、大手総合予備校に比べて2倍から3倍ほど高い傾向があります。学費が高くなる理由を順番に見てみましょう。
人件費が高い
まず、講師の人件費が高い点が挙げられます。医学部受験は非常に難易度が高く、対応できる講師はとても少ないです。医学部に精通した講師が、医学部受験に特化した指導のほかにも、小論文や面接の対策もおこないます。講師の質の高さに比例して人件費も高くなるのです。
少人数制を採用しているから
次に、医学部予備校は少人数制のクラスを採用しているため、授業料が高くなります。個別指導や少人数指導を行って生徒ひとりひとりに合わせたカリキュラムを組み、理解度に応じて授業を進めます。
普通よりも手間や時間をかけるため、学費が高くなるのです。また、講師の人件費を少人数の生徒で負担するため、授業料が高くなります。
学習設備が充実しているから
さらに、医学部予備校には学習設備が充実しているのも高額な理由のひとつです。大手総合予備校では生徒数が多く、自習室が満員で使えないときもあります。
しかし、医学部予備校では生徒ひとりひとりに専用の自習室を提供するところも多いです。生徒が落ち着いて自習できる環境を整えるためです。
また、学習環境をより充実させるために、食堂や休憩室を設けている予備校もあります。施設の充実も学費が高額になる一因です。
医学部予備校に通う学費を抑える方法
前述のとおり医学部予備校の学費は高額ですが、費用を抑えるための方法もあります。では、医学部予備校のシステムを利用して、受講費を抑える方法を紹介します。
単科クラスを選択する
まずひとつめの方法は、単科クラスを選択することです。多くの医学部予備校では、本科コースのほかに単科コースを設けています。単科コースとは、自分が苦手な科目や重点的に学習したい科目だけを選んで受講できるコースです。
単科コースを選べば、フルコースで受講するよりも費用を抑えられます。また、必要な科目だけに集中して学べるうえ、効率的に学習を進められます。
キャンペーンを利用する
次に、キャンペーンを利用する方法です。医学部予備校では、早期申し込み割引や紹介キャンペーンなどの各種キャンペーンを実施しているところがあります。新年度が始まる前に申し込んで受けられる早割りキャンペーンや、知人を紹介すると割引が適用される紹介キャンペーンなどです。
キャンペーン活用すれば、大幅に費用を抑えられるでしょう。入学金が免除されたり授業料が割引されたりするため、キャンペーン情報をこまめにチェックしてタイミングよく申し込みましょう。
特待生制度を利用する
さらに、特待生制度を利用する方法も有効です。多くの医学部予備校では、特待生制度を設けています。選抜試験に合格する、現役生であれば学校の成績が優秀である、高卒生であれば前年度の入試で医学部一次試験に合格しているなど、予備校が設定した基準をクリアしている生徒は学費が一部免除される仕組みです。
特待生制度を利用して、学費が半額になる場合もあります。特待生制度を利用するためには、予備校の基準をよく理解し、基準を満たすための準備をしっかりおこないましょう。
学費が足りない場合はローンの利用も検討しよう
すぐに学費が用意できない場合、教育ローンを利用するのもひとつの選択肢です。教育ローンには、国が運営するものと民間が運営するものがあります。
国の教育ローン
まず、国の教育ローンは日本政策金融公庫が運営する教育一般貸付です。固定金利で返済期間は最長18年、借入限度額は子どもひとりにつき350万円(条件によっては450万円)です。
ただし、授業料や通学費用、教材代、受験費用などに利用できますが、世帯年収の上限があるため、すべての人が活用できるわけではありません。
自治体の貸付制度
次に、自治体の貸付制度として、たとえば東京都の受験生チャレンジ支援貸付事業があります。無利子貸付で、都内に1年以上在住し年収が既定額を超えない条件を満たせば利用可能です。各自治体によって貸付制度の内容や有無が異なるため、事前にしっかり確認しておきましょう。
銀行の教育ローン
さらに、銀行の教育ローンは、カードローンやフリーローンより低金利で利用できます。借入限度額が高く、収入上限がないため、国の教育ローンが利用できない人にも適しています。
信販会社のローン
最後に、信販会社のローンも選択肢にあります。多くの医学部予備校が金融機関と提携し、学費の分割払いに対応しており、手続きは簡単です。しかし、銀行の教育ローンより金利が高い場合が多いので、ほかのローンと比較検討しましょう。
まとめ
医学部予備校の学費は、質の高い講師の人件費、少人数制のクラス運営、そして充実した学習設備が理由で高額です。しかし、学費を抑える方法もあります。単科クラスを選択すれば特定の科目に集中し、費用を削減できます。また、早期申し込みや紹介キャンペーンを利用するのもよい方法です。さらに、特待生制度を活用すれば、学費が一部免除される可能性があります。もし学費が足りない場合、国の教育ローンや自治体の貸付制度、銀行や信販会社の教育ローンをうまく活用しながら、必要な資金を調達しましょう。