医学部受験は何が大変なのか?保護者はどんなサポートができる?
お子さんが医学部を受験する際、親御さんはどのようなサポートをすればよいのか、悩むご家庭は少なくありません。どの学部においても受験は大変ですが、なかでも医学部はとくに大変とされており、お子さんの心身への負担が高いことで知られています。お子さんをバックアップするためにも、親御さんはこんなことに気を付けてみてください
医学部受験の大変なポイントとは
医学部受験がほかの学部に比べて大変なポイントの1つに、科目数の多さがあります。国公立試験の場合、センター試験では5教科7科目の勉強が必須で、最低でも85パーセント以上の得点を出さないと志望校に合格できません。いわゆる捨て科目が1つもなく、万遍なく勉強をしないといけないにもかかわらず、科目数が多すぎることで勉強時間を増やさざるを得ない点が大変なポイントといえるでしょう。
また、私立試験の場合はこれに加えて集団面接や個人面接対策をしないといけない大学もあります。勉強だけができればOKということではなく、試験対策を幅広く行わないといけない点も、受験生の負担となっています。
また小論文対策も大変なポイントです。試験問題は大学によっても内容が異なりますが、規定の文字数で自身の考えを明確に述べないといけない点はもちろん、現代の医学医療の在り方について答えを求められるシーンなど、医療業界における事情についてもある程度把握しておかないと答えられないような問題が出るケースも多く、ただ受験勉強をしていれば合格できるというわけではないのがつらいポイントといえるでしょう。
医学部は大学によっても雰囲気が大きく異なり、学校に合わせた試験対策を行わないといけないのも辛いところです。同じ医学部でも試験範囲や試験対策内容がまったく異なるため、1から勉強し直さないといけないという話も珍しくありません。
また単純に他学部に比べて問題が難しいことも、受験生の頭を悩まされる部分です。問題がただでさえ難しいにもかかわらず、非常に倍率が高く、合格するためには首都圏の医学部であれば倍率20倍程度、補欠合格を含めたとしても6~7倍程度の狭き門をくぐり抜ける必要があります。勉強しても不安が残る、なかなか自信を持てないという精神的負担が続く点も、医学部受験のお子さんを蝕む点といえるでしょう。
保護者はどんなサポートをすればよいのか
このように医学部受験はお子さんの心身に大きな負担がかかるからこそ、保護者の適切なサポートが必須となります。お子さんの性格や考え方に合わせたサポートを行えるように、ベストな方法を考えておきましょう。
まずはお子さんの悩みを受け止めるスタンスを持つことです。自分の悩みを受け止めてくれる存在は、お子さんにとって救いです。友達や学校の先生には話せないような悩みや愚痴も、親御さんが受け止めることができれば、お子さんの負担を大きく減らせます。心配になる気持ちは分かりますがお子さんを責めることがないように、お子さんを見守るスタンスで臨むようにしてみてください。
次に、教育の機会を作るのがサポーターとしてできることです。医学部受験に特化した専門の塾や予備校など、お子さんの希望に合わせた勉強の機会を作ることが必須といえるでしょう。受験に対する情報収集をきちんと行って、お子さんにとって本当によい場所で教育を受けられるように準備してみてください。
塾などの送り迎えもお子さんにとってはおすすめのサポートです。車を使ってできる範囲で塾へ送り迎えをするだけでも、お子さんの肉体的疲労を減らせます。車の中で休息を取ってもらうこともできるため、可能な範囲で送り迎えをするとよいでしょう。
そしてスケジュール管理も親御さんができるサポートの1つです。夏期講習や冬季講習など勉強できる機会をきちんとお子さんに伝えるほか、遠方へ受験をする際には現地に赴く新幹線やホテルの手配なども親御さんがするのが理想的です。お子さんが勉強に集中できる環境を整えることこそ、サポーターとしてできることでしょう。
サポート時に注意すべきポイント
医学部受験を控えたお子さんに対して、色々と心配になって口を挟みたくなる気持ちは分かりますが、それはあまりおすすめできません。お子さんにはお子さんのペースがあり、親御さんに色々といわれすぎるとそれがストレスになってしまう可能性があります。
応援する気持ちを前面に出すのは構いませんが、興奮して声を荒げてしまうことだけはないように、親御さんはお子さんを受け止める環境を整えておきましょう。受験生本人がもっともストレスを抱えているということを念頭において、サポートに回るスタンスを大切にしてみてください。
まとめ
医学部受験を控えているお子さんは、心身ともに大きなストレスを抱えています。だからこそ親御さんは常に一番の味方になって、お子さんが勉強に集中できる環境を整えてあげることが大切です。親御さんも大変かとは思うのですが、家が少しでもリラックスできる空間となるように、お子さんの悩みを受け止めてあげられるように、サポーター精神を忘れずに過ごしましょう。